バイクの買取価格は「車種」「年式」「走行距離」「バイクの状態」で決まっていきます。
車種、年式、走行距離である程度の価格が判明して、そこからバイクの状態を見て減点方式で最終的な査定額が決定していくイメージです。
なので、この記事ではバイクがどのような状態だと減点されてしまうのかを解説していくので参考にしてみてください。
査定基準は買取業者によって違いはありますけど、重要な箇所はすべてチェックされると思ってください。
どのような場所を見られるのかを知っておけば査定前にだいたいの買取価格を予想できたり、事前に対策をしておくことによって高く売れる可能性もあります。
この記事を読んでいる人は売却直前の人がほとんどだと思います。
正直なところ売却直前だと査定基準を知っていても対策できることは少ないですけど、それでも査定前にやった方がいいこともありますし、やらなくていいこともあるので、このあたりも解説していきたいと思います。
査定基準をなんとなくでも把握しておけば、査定額の理由を確認するのにも役に立ちますし、交渉もしやすくなり安く買取される心配も少なくなります。
バイクの構造などがわからないと少し難しく感じるかもしれないですけど、高く売るためにもちょっとだけ勉強してみてください。
- バイクを売る時の査定基準
- 査定基準は知らなくてもいい
- 高額査定にするためにやること
査定は減点方式
まず最初に知っておいてもらいたいのは、査定は減点方式だということです。
簡単な話し、新車を基準として、「車種」「年式」「走行距離」「バイクの状態」で減点されていきます。
新車が1番高く、年式が古くなったりキズがついていたりすれば査定額は下がっていくイメージです。
なので、年式も新しく綺麗なバイクは高く買取されて、逆にボロボロのバイクは安く買取されてしまうことも想像できると思います。
ほとんどの場合は車種、年式、走行距離は変えることができないものなので、これらの情報だけで買取上限金額が決まって、そこからバイクの状態を見てマイナスポイントがあれば減点されていき最終的な査定額が判明します。
もし自分のバイクがいくらくらいで売れそうなのかを知りたいならオンライン査定などで調べるのがオススメです。
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関連記事>>>【徹底比較】バイクを売るならどこがいい?【高額査定になる買取業者6選】
査定をする理由
バイクの価値を正しく判断するために査定をします。
買取業者も買取した後は、そのバイクを販売して利益をださないといけません。
もし間違った査定をしてしまえば利益をだせなくて損をしてしまいます。
例えば、50万円で販売できるバイクを間違えて40万円で買取したとします。
そのままの状態で販売できれば10万円の利益をだすことはできますけど、中古車として販売するのであれば消耗品を交換したり不具合があれば修理をしたり整備をしないといけません。
整備費用に10万円ほどかかってしまえば利益をだすことができなくて損をしてしまいます。
なので査定をしてバイクの価値を正しく判断する必要があります。
査定はどのくらいの時間がかかる?
出張買取でも店舗に持ち込みでも20〜30分ほどだと思ってください。
それだけジックリとバイクを見られるので不具合を見落とすようなことは、ほぼないと思ってください。
スムーズにいけば1時間もあれば売却は完了しますけど、高く売るために交渉したりするのであれば、2時間くらいは時間に余裕を見ておいた方がいいです。
関連記事>>>【必須】バイクを高く買取してもらうための11つの交渉テクニック
バイクを売る時の査定基準
バイクを査定する時は次のような項目を見られます。
- バイクの情報
- 外装
- エンジン
- フレーム
- フロント回り
- リア回り
- 電気系
これらの項目をしっかりとみてバイクの状態を判断していきます。
基本的にキズやサビはマイナスポイントになると思ってください。
細かく解説するとキリがないので、この記事では重要なポイントを書いていきます。
では、それぞれ解説していきます。
バイクの情報
まず最初にバイクの情報を見ていきます。
- 車種
- 年式
- 走行距離
これらの情報である程度の査定額は決定します。
簡単な話し、人気の車種で、年式が新しくて、走行距離が少なければ高く売れます。
逆に不人気車で、年式が古くて、走行距離が多ければ安くなります。
ですが、車種、年式、走行距離はどうにもならないポイントなので、気にしてもしょうがないことです。
まだ売却の予定が先なら年式が古くなるまえに売却したり、走行距離を増やさないようにする対策をすることもできますけど、売却直前ならなにもできません。
バイクは売りたいと思った時が1番高く売れます。
なので、高く売りたいのであれば、早めに行動しましょう。
外装
外装についてはそこまで詳しく解説する必要もないですけど、バイク全体を眺めてキズやヘコミがあれば、すべて減点されると思ってください。
- ヘコミ
- キズ
- 破損
カウルにキズがついていたり、タンクにヘコミがあればマイナスポイントとなります。
もちろんシートが破れていたり、破損してパーツが取れていたりしてもダメです。
なので、パッと見で綺麗なバイクは高く売れて、ボロボロのバイクは安くなります。
エンジン
エンジンはバイクにとって重要な部分なので、異常があれば査定額に大きく影響します。
- 異常音
- 始動性
- アイドリング
- 吹け上がり
- オイル漏れ
このようなことを気にしながら確認してみてください。
まずはエンジン付近を眺めてオイルが滲んでいないか確認してください。滲むくらいならいいのですが、オイルがポタポタとたれるレベルはエンジンのダメージが高いと考えられます。
よく駐輪している場所にオイルがたれているようであれば、ガスケットやシールの劣化が激しく、エンジン内部にも影響があるかもいれないので、そのまま販売することは難しいと判断され査定額は大きく下げられてしまいます。
オイル漏れは見ればスグにわかるので、エンジンが綺麗な状態であれば心配しなくて大丈夫です。
しかし異常音があったり、吹け上がりが悪いようであれば、エンジンが不調の可能性があるのでマイナスポイントとなります。
とはいえ、エンジンをバラして中まで見られるわけではないので、セル一発で始動して、アイドリングが安定して、普通に走行できるレベルであれば問題はないでしょう。
フレーム
フレームもバイクにとって重要なポイントとなるので異常があれば大きく影響があります。
- 歪み
- 溶接跡
- 修復歴
特に注意してもらいたいのが、フレームのフロントあたりにはハンドルストッパーというものがあり、このハンドルストッパーが曲がっていたり、その周辺の塗装が剥がれていたりすると、査定額に影響します。
ハンドルを左右に切った時にタンクにあたらないように一定の場所で止めるものですね。
ハンドルストッパーは事故や転倒でフロントに強いダメージを受けた時に異常がおきてしまう場所です。
なのでハンドルストッパーに異常があるバイクは損傷が大きい可能性があると疑われてしまい査定額は下がります。
そしてフレームは修理をすると「修復歴あり」という経歴が残ってしまい、事故車と同じような扱いを受けてしまいます。
フレームに不自然な溶接や塗装の跡があれば、査定員なら見抜くことはできます。
自分で修理にだした記憶がなくても、買ったバイクが中古車だと前のオーナーが事故をおこしてしまい、もともと修復歴があったバイクかもしれません。
フレームになんらかの異常があるバイクを高く売ることは難しいので注意しましょう。
フロント回り
フロント回りも事故や転倒すれば、なにかしら影響がでる場所です。
- フロントフォーク
- ハンドル
- ホイール
- タイヤ
このような場所のねじれや歪みの異常を見られます。
普通に走行ができて違和感がなく運転できるなら、さほど問題はないですけど、心配なのはフロントフォークのオイル漏れです。
フロントフォークについているオイルシールが劣化していたり、サビでキズをつけてしまっていることが原因でオイル漏れをしている可能性があります。
転倒をしていればフロントフォークが曲がっていたり、ねじれていたりもしますし、ハンドルも曲がっていたりもします。
フロント回りは意外とバイクの異常があらわれやすいポイントです。
リア回り
リア回りは次のような場所をチェックしてみてください。
- リアサスペンション
- スイングアーム
- スプロケット
- チェーン
フロントフォークと同じくリアサスペンションのオイル漏れが多いです。
あと注意したいのがチェーンです。
チェーンがサビだらけで伸びてダルダルの状態はマイナスポイントです。
チェーンは定期的にメンテナンスをしないといけない場所ですし、簡単な作業なのに清掃や注油をしてないということはバイクを大事に扱ってないと思われてしまいます。
そして、走行距離が多いとだいたいスプロケットの山も少なくなっていて危険な状態になっていることが多いです。
リア回りは転倒とかでは影響はでにくい場所ですけど、メンテナンス状況がバレやすい場所です。
売却前は最低でもチェーン清掃くらいはしておいてください。
電気系
普通に走行できる状態のバイクであれば、そこまで問題になるポイントはないですけど、査定前には一応確認しておきましょう。
- バッテリー
- ヘッドライト
- ウィンカー
- メーター
- ホーン
- テールランプ
このあたりが正常に作動していれば大丈夫です。
注意してもらいたいのがバッテリー上がりです。
バッテリーが上がっているとセルが回せなくてエンジンをかけられないし、電気系の作動状況を確認できないので査定額に大きく影響してしまいます。
もしバッテリー上がりをしているなら、充電するか交換してしまうことをオススメします。
査定基準は知らなくても大丈夫
査定基準を解説しておきながら、こんなことを言うのもおかしいですけど、そこまで詳しく知っておく必要もないので、安心してください。
正直なところ知っていてもどうにもならない場合もありますし、修理をしたところで、修理代よりも査定額が上がることもありません。
例えば、フレームが歪んでいても素人が見てもわからないですし、フロントフォークがオイル漏れをしているからといって修理をしても損をしてしまいます。
ですが、まったく知らないよりかは、知っておいた方が実際に査定をしてもらった時に役に立ちます。
このような質問をすると査定員も教えてくれます。
そうすれば査定額に納得しやすくなり売却の決心もつきやすくなりますし、おかしいと思う部分があれば質問をできるので、やすく買い叩かれる心配が少なくなります。
なので、査定基準をしっかりと理解しておく必要はないですけど、ある程度は査定員と会話が成立するくらいの知識をもっておくと交渉がしやすくなり、高額査定にもなりやすくなります。
バイクを高く売りたいならこちらの記事も参考にしてみてください。
関連記事>>>【徹底解説】バイクを高く売る手順【高額査定にするコツや注意点】
査定員は騙せない
査定基準を知っておけば、うまく隠して高く売れるかもしれない、と考える人もいると思いますけど、ほぼ不可能だと思ってください。
買取業者の人も「バイクを査定するプロ」なので、ちょっとやそっと隠したぐらいでは、スグにバレます。
もし買取した後にバイクに重要な欠陥が判明したとすれば、その後の販売価格にも影響してきて利益をだせない状態になってしまうので、ミスがないように査定します。
買取業者はバイクをなるべく安く買取して、なるべく高く売る商売をしています。
なので、バイクの査定は真剣にやっているので、査定員の目を騙して高く売ることは無理だと思ってください。
雨の日は査定があまくなる?
そんなことはありません。雨の日こそ、より真剣にバイクをみます。
屋根がない場所で査定をすればバイクが濡れているので、キズなども見つけにくくなりますし、雨で査定のやりにくさからミスをしてしまうかもしれません。
もちろん査定員も雨に濡れたくないので査定を早く終わらせたいと思います。
ですが、雨ごときで査定をミスることもできないので、より真剣に査定をしてきます。
むしろ雨で正しい査定ができないなら、安い査定額を提示してくる可能性だってありえます。
「雨の日は高く売れる」なんて情報をたまに聞きますけど、雨の日の査定は、お互いに辛いだけですし、交渉もしにくいのでやめておきましょう。
査定前に修理はしない
バイクが故障しているなら修理してから売却したほうが査定額が高くなりそうですけど、修理費よりも査定額が上がることはないので、修理はしなくて大丈夫です。
壊れているのはしょうがないことなので、正直に査定員に話してバイクを見てもらいましょう。
ですが、やはり修理した後の査定額も気になるところですし、なんとなく悔しい気持ちもわかるので次のような交渉をしてみてください。
「修理してから売却するので今回はなかったことに…」
このようなことを言ってみてください。
買取業者も無駄足になってしまうのはイヤなので、その日のうちにバイクを持って帰えろうと、意外と修理した後の査定額にしてくれることもあります。
もちろん修理費になん万円もかかるような故障であれば無理ですけど、簡単に修理できそうなものであれば、交渉してみる価値はあります。
高額査定にするためにやること
査定基準を知っていても、どうにもならないことが多いですけど、なるべく簡単なことは自分でやって高額査定を目指してください。
洗車をしてサビを落とす
バイクを査定してもらう前に必ず洗車はしてください。
あたりまえですけど、ピカピカなバイクの方が高く売れます。
綺麗であれば大事に扱っていてメンテナンスもしっかりとされていたと思われ良い印象をあたえます。
逆に汚れているバイクは雑に扱われていてメンテナンスもろくにしてなくて、雨ざらしで保管されていたんだろう、と悪い印象になり査定額を下げられてしまいます。
洗車は査定前にできる1番簡単で効果がある方法なので、必ずやっておきましょう。
サビを落とす
洗車ついでにサビもしっかりと落としておきましょう。
サビは見た目も悪く、保管状況の悪さや長期間の放置を疑われてしまうので査定額に大きく影響がでます。
雨ざらしで放置していればスグにサビて劣化してしまうので、バイクに悪影響です。
劣化しているバイクはいろいろ問題をかかえていることが多いので、やはり査定額は下がってしまいます。
軽いサビであれば、ウエスなどでこするだけで落ちたりもするので、洗車ついでにチェックしておきましょう。
整備歴がわかるようにする
メンテナンスノート、整備や消耗品を交換した時のレシートなどがあれば用意しておきましょう。
査定員は査定をするバイクの情報がまったくないので、すべて疑って見るしかありません。
- 転倒はしてないか?
- 故障箇所はないか?
- 整備はしてあるか?
このような疑いを少しでも、解消できるのがメンテナンスノートやレシートです。
オイル交換をしっかり3000kmごとにやっていれば、エンジンへのダメージは少ないと思われますし、どこか修理したのであれば、その部分は壊れる心配が少なくなるので高評価につながります。
効果は薄いかもしれないですけど、査定員にバイクを大事に扱っていて、しっかりとメンテナンスをしていたことをアピールできれば高額査定になりやすいです。
消耗品があれば交換しておく
予備として持っている消耗品があれば交換しておくか、査定の時に渡せるように用意しておきましょう。
- プラグ
- ブレーキパッド
- エアフィルター
- オイルフィルター
- クラッチワイヤー
- 電球
自分で整備をしたりする人なら予備で持っていることもあるのではないでしょうか?
わざわざバイク用品店に行って工賃を払ってまで交換する必要はなく、あくまでも持っていたらの話しです。
これも効果は少ないと思われますけど、予備のパーツを持っているということは、しっかりと整備されていたと思われ好印象となります。
カスタム車はノーマルに戻す
バイクは基本的にノーマルの方が高く売れるので、ノーマルパーツが残っているのであれば交換しておきましょう。
これも消耗品と同じく自分で交換できないのであれば、査定員に渡せるようにしておいてください。
カスタム車は好みが別れてしまうので、買取した後の販売が難しく、在庫のリスクがあるので査定額は下がります。
なので、なるべくノーマル状態に戻してあげて、カスタムパーツは別でネットオークションなどで売ってしまうのが、カスタム車を高く売るコツとなります。
バイクを売却してしまえば、ノーマルパーツはただのゴミとなってしまい処分にも困るので、必ず売却の時に一緒に持っていってもらいましょう。
エンジンがかかるようにする
エンジンがかかるか、かからないかは査定額に大きく影響するので、なるべくエンジンはかかる状態にしておいてください。
長期間の放置や故障でエンジンがかからないなら諦めるしかないですけど、バッテリー上がりでセルを回せないくらいなら修理しておくことをオススメします。
修理といってもバッテリーが完全にダメになってなければロードサービスでジャンプスタートをしてもらったり、充電をすれば数日間はなんとかなります。
そして査定前にはしっかりと暖機をしておいてください。
- セル一発始動
- アイドリング安定
- スムーズな吹け上がり
- 異音なし
このような状態であればエンジンは良好と判断されるので高評価となります。
しばらく乗っていないと、なかなかエンジンがかからなくてアイドリングも安定しません。
やはりこのような状態だとエンジンの不調を疑われてしまい査定額は下がってしまいます。
なので査定前には必ずエンジンがかかるかチェックして、暖機をしておきましょう
オーナーの人柄も見ている
査定はバイクを見るものでありますけど、オーナーの人柄も見ています。
意外と重要なポイントなので覚えておいてください。
- ごまかさない嘘をつかない
- 正直にバイクの状態を話す
- バイクを大事に扱っている
- 本気で売却しようとしている
査定員はバイクをみればある程度のことはわかりますけど、オーナーからの正しい情報も必要としています。
査定額を上げたいために本当は雨ざらしで保管していたのに「しっかりとカバーをかけていた」と嘘をついたり、転倒歴があるのに「立ちゴケを1回くらいしたかな…」なんてごまかそうとしてしまうものです。
ですが、嘘はスグにバレますし、信用を失い怪しいバイクと判断されてしまいます。
「まだ、なにか隠しているな」
このように思われてしまえば高額査定にはなりにくいです。
査定の時はバイクの状態を正直に話して信用してもらうことも大事です。
今回は以上になります。
バイクを売る時の査定基準は、そこまで詳しく理解できなくても大丈夫ですけど、少しでも知っておけば、安く買取されることを防いだり、交渉する時にも役に立ちます。
マイナスポイントになりそうな箇所があっても、お金がかかるようであれば、修理はしないでそのまま査定をしてもらった方が結果として損をしないですみます。
もし自分改善できることがあれば、なるべくやっておけば査定額が上がる可能性はあるので、査定前にしっかりと高く売れる準備をしておきましょう。
査定基準を知っておけば、うまく隠したり修理すれば高く売れるよね?
査定前にやっておいた方がいいこととかあるのかな?