バイク用のヘルメットは大きくわけて5種類あります。
どのヘルメットにもメリット、デメリットがあり、使用方法や乗るバイクに合わせて選んでいきたいものです。
ヘルメットは安全に関わる重要な装備になるので、値段が高いなどの理由で妥協すると後悔する結果になってしまう事もあります。
バイク初心者なら転倒や事故の確率も高いので安全性を1番に重視して考えてください。
この記事を書いている私は、バイク歴20年ほどで、今回紹介するヘルメットの種類は、ほとんど使ったことがあります。
このような経験から、バイク用ヘルメットの種類とメリット、デメリットを解説していきます。
バイク用ヘルメットの種類
バイク用のヘルメットは次の5種類になります。
- フルフェイスヘルメット
- オフロードヘルメット
- システムヘルメット
- ジェットヘルメット
- ハーフヘルメット
では、それぞれ解説していきます。
フルフェイスヘルメット
バイク用のヘルメットといえば、この形です。
特にこだわりがなければ安全性も1番高いのでフルフェイスを買えばなにも問題はないです。
どの車種で使っても違和感がなく被ることができるので、バイク乗りなら必ず1個は持っておきたいヘルメットです。
今後、サーキットを走ってみたいと思うなら、フルフェイスでしか走ることができないので、買っておきましょう。
バイクとの相性 | |
スーパースポーツ | ◎ |
ネイキッド | ◎ |
アドベンチャー | 〇 |
アメリカン | 〇 |
オフロード | △ |
スクーター | △ |
ヘルメットの特徴 | |
安全性 | ◎ |
高速安定性 | ◎ |
視界の広さ | 〇 |
解放感 | △ |
夏の快適さ | △ |
冬の快適さ | ◎ |
フルフェイスヘルメットのメリット
- 安全性は最高
- 空気抵抗が少ない
フルフェイスは頭全体が覆われているので、バイク用ヘルメットのなかでは1番防御力が高いです。
転倒や事故をすれば頭を強く打つ可能性がありますし、顔面を地面にこすりつけてしまうこともあります。
フルフェイスなら頭部をしっかり守ってくれて、アゴの部分も守ってくれるので、顔面に傷がつくことは少ないです。
空気抵抗もサーキットやレースでも使われる形なので、しっかりと考えられています。
街乗りくらいの低速域で走っていれば、そこまで影響ないかもしれないですけど、空気抵抗が強いと高速道路などでは首に疲れを感じます。
安全性と走行時の快適さを追求するなら断然にフルフェイスがオススメ。
フルフェイスヘルメットのデメリット
- 視界が狭い
- 夏は暑い
- メガネだと不便
なれないうちは、視界が狭く感じてしまいます。
顔全体が覆われているので、開口部分が少なく見える範囲が少ないので、最初は戸惑うかもしれないですが、すぐになれます。
あくまでも、ジェットヘルメットのような開口部分が大きいものとくらべると、という話なので、そこまで気にしなくても大丈夫です。
そして、風通しもよくないので、夏は暑いです。
走っていれば、多少は風が入ってくるので大丈夫ですけど信号待ちなどで停止していると暑いです。渋滞は地獄です。
ヘルメットを脱着するときは必ずメガネをはずさないといけないのにも注意が必要です。
オフロードヘルメット
オフロードヘルメットはその名のとおりオフロードで走ることに特化した作りになっています。
フルフェイスと違う部分は、バイザーがついていてアゴ部分が突き出していることが特徴的です。
- バイザーがついてる
- アゴが突き出している
この2つには、しっかりと意味があり、バイザーは前を走るバイクが巻き上げた土が顔にあたらないようにして、視界を確保しやすくします。
単純に日差しをさえぎる効果もありますが、基本的には土や泥をさえぎるものだと思ってください。
突き出しているアゴの部分(チンガード)は、呼吸がしやすくなっていて、転倒時も口あたりのダメージを少なくすることができます。
オフロード走行は意外と運動量が多く、息が荒くなりやすいので呼吸のしやすさは重要です。
ここまで聞くとオフロードを走らない人は関係ないヘルメットのように感じますが、そんなことはありません。
オフ車やモタードで被れば最高にカッコイイです。
これらのバイクに乗る予定なら検討したいモデルです。
オフロードヘルメットのシールドは2タイプあります。
- ゴーグルタイプ
- シールドタイプ
オフロードコースなどを走るならゴーグルタイプのほうがいいですけど、見た目だけでオフロードヘルメットにするならシールドタイプのほうが便利です。
バイクとの相性 | |
スーパースポーツ | △ |
ネイキッド | △ |
アドベンチャー | ◎ |
アメリカン | △ |
オフロード | ◎ |
スクーター | △ |
ヘルメットの特徴 | |
安全性 | ◎ |
高速安定性 | 〇 |
視界の広さ | 〇 |
解放感 | △ |
夏の快適さ | △ |
冬の快適さ | 〇 |
オフロードヘルメットのメリット
- 軽くて視界も広い
- 口元に余裕がある
フルフェイスにくらべると軽いものが多いです。
軽いのでヘルメットを被っているだけなら首の負担は少なくなります。
ゴーグルをつけるタイプであれば、最初はゴーグルに違和感を感じるかもしれませんが、なれてくれば視界が広く周りの状況を見やすいヘルメットです。
口元にも余裕があり呼吸の圧迫感は少ないです。
とはいえ、息づかいが荒くなるような走り方をしていればメリットとなりますけど、ツーリングなどで普通に走っているぶんには、そこまで影響はないかな?という感じになります。
オフロードヘルメットのデメリット
- 空気抵抗がある
- ゴーグルの脱着が面倒
高速道路で走るのは苦手なヘルメットだと思ってください。
バイザーやアゴが突き出しているぶん、空気抵抗が多くなり、首への負担が大きくなります。
ゴーグルタイプであれば、脱着の手間も気にしたいところです。
正直、面倒くさいです。
なれてくれば、難しくもないかもしれないですけど、シールドにくらべたら圧倒的に面倒です。
オフロードコースを走らないのであればシールドタイプをオススメします。
システムヘルメット
フルフェイスとジェットのいいとこどりをしたようなヘルメットになります。
走行中はフルフェイスのように使えて、休憩中や信号待ちではジェットのような使い方ができます。
見た目はフルフェイスですけど、アゴの部分が上げ下げできるので、圧迫感がなくヘルメットを被ったまま飲食ができたりもします。
実は1番オススメしているヘルメットです。
通勤やツーリングで使うなら圧倒的に便利で使いやすいものになります。
バイクとの相性 | |
スーパースポーツ | ◎ |
ネイキッド | ◎ |
アドベンチャー | 〇 |
アメリカン | △ |
オフロード | △ |
スクーター | 〇 |
ヘルメットの特徴 | |
安全性 | ◎ |
高速安定性 | ◎ |
視界の広さ | 〇 |
解放感 | 〇 |
夏の快適さ | 〇 |
冬の快適さ | ◎ |
システムヘルメットのメリット
- 防御力もあり安全
- 開放感があり換気できる
フルフェイスよりかは安全性はおとると思いますが、それでも十分な防御力はあります。
アゴの部分があるとないとでは大違いです。
それなのに、フルフェイスでは味わえない開放感があります。
夏にバイクを乗っていれば、シールドを上げて顔面に風を浴びたいときもあります。
フルフェイスだと、シールドを上げても風が入ってきにくいです。
夏は涼しく、冬は暖かくオールマイティに使うことができます。
システムヘルメットのデメリット
- 重い
- 風切り音が大きい
システムヘルメットはアゴの部分が開閉できたり、インナーシールドがついていたりもするので、複雑な構造になっています。
なので、ヘルメット自体が重くなっているものが多いです。
重ければ、もちろん首が疲れます。肩こりの原因にもなります。
フルフェイスにくらべると風切り音も大きく感じ静音性は低いです
そして、部品点数も多く複雑な構造のため完璧なものを求めようとすると値段も高いです。
OGKなら高性能で割とリーズナブルな価格なので、買いやすくてオススメ。
昔は本当に重いものばかりでしたけど、今ではだいぶ軽量なものも出てきています。
安全で快適なヘルメットなので、通勤やツーリングで使う予定なら検討してみましょう。
ジェットヘルメット
フルフェイスのアゴの部分がない感じのヘルメットです。
ジェットヘルメットにも2タイプあります。
- シールドあり
- シールドなし
見た目の雰囲気も違ってくるので、相性のいいバイクも変わってきます。
「シールドなし」はアメリカンやクラシックタイプのバイクなどが似合ってカッコいいです。
バイクとの相性 | |
スーパースポーツ | △ |
ネイキッド | ◎ |
アドベンチャー | ◎ |
アメリカン | 〇 |
オフロード | 〇 |
スクーター | ◎ |
ヘルメットの特徴 | |
安全性 | 〇 |
高速安定性 | 〇 |
視界の広さ | ◎ |
解放感 | ◎ |
夏の快適さ | ◎ |
冬の快適さ | △ |
ジェットヘルメットのメリット
- 軽量で視界が広い
- 脱着が楽にできる
アゴの部分がないので、そのぶん軽量になり視界も広いです。
とても開放的でシールドを閉めれば高速走行も快適ですし、シールドを上げればヘルメットを被ったまま休憩して飲食をすることもできます。
脱着も楽にできて、うまくやればメガネをかけたままでも被ることができます。
私もメガネライダーなので通勤のときは、ほぼジェットヘルメットでバイクに乗っています。
あんまりマネはしてほしくはないですけど、シールドを上げていればヘルメットを被ったままコンビニに入っても怪しまれません。
ジェットヘルメットのデメリット
- 安全性は低い
- 冬は寒い
アゴの部分がないので、防御力は低く安全なヘルメットとは言えないです。
バイクで転倒や事故をしてアゴなんて打つの?と言う人もいると思いますが、結構な確率でありえることです。
アゴを打つくらいならまだマシです。
顔面が傷だらけになった友人もいます。
ジェットヘルメットは脱着が楽で快適なものですけど、安全性は低いヘルメットだと思ってください。
ハーフヘルメット
半帽、半ヘルなどと呼ばれるヘルメットで1番かんたんに被ることができます。
他のヘルメットにくらべると、頭を守ってくれる部分は少ないので、開放感はありますけど、安全性はかなり低いです。
原付バイクを乗っている人なんかは手軽さから、アメリカンタイプのバイクの人は見た目のファション的にハーフヘルメットを使用することも多いです。
バイクとの相性 | |
スーパースポーツ | △ |
ネイキッド | △ |
アドベンチャー | △ |
アメリカン | ◎ |
オフロード | △ |
スクーター | ◎ |
ヘルメットの特徴 | |
安全性 | △ |
高速安定性 | △ |
視界の広さ | ◎ |
解放感 | ◎ |
夏の快適さ | ◎ |
冬の快適さ | △ |
ハーフヘルメットのメリット
- 値段が安い
- 開放感がある
ホームセンターやドンキホーテなんかでも売っていて、どこでも安く買うことができます。
バイクに乗るためにはヘルメットを被らないといけないので、とりあえずなにか被って運転したいというなら便利です。
そして、開放感はバツグンです。
夏なんかは半ヘルで走るのは開放的で最高に気持ちいいです。
風を浴びながら涼しく爽快にバイクに乗ることができます。
あまりオススメはしないですけど、たまには半ヘルで走ってみるのもアリです。
ハーフヘルメットのデメリット
- 防御力は低い
- 顔にいろいろあたる
安全性はかなり低いです。
というか、ほぼないと思ってください。
事故や転倒で頭を打つときは、想像以上に強い衝撃をうけます。
たぶん半ヘルぐらいでは耐えられないです。
しかも、頭についていれば、まだいい方です。転倒したときにアゴ紐が緩くてはずれる可能性もあります。
そうなればノーヘル状態になるので、命の危険もあります。
半ヘルはシールドがないタイプのほうが多く目を守るためにはサングラスやゴーグルをする必要があります。
それでも顔の露出部分は多いので、走行していれば虫や小石などがいろいろ飛んできて顔にあたり痛いです。
半ヘルは危険ですし長時間を運転するには不向きなヘルメットなので、特別な事情がなければ使わないほうが無難です。
ヘルメットの種類まとめ
バイクとの相性 | フルフェイス | オフロード | システム | ジェット | ハーフ |
スーパースポーツ | ◎ | △ | ◎ | △ | △ |
ネイキッド | ◎ | △ | ◎ | ◎ | △ |
アドベンチャー | 〇 | ◎ | 〇 | ◎ | △ |
アメリカン | 〇 | △ | △ | 〇 | ◎ |
オフロード | △ | ◎ | △ | 〇 | △ |
スクーター | △ | △ | 〇 | ◎ | ◎ |
ヘルメットの特徴 | |||||
安全性 | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | △ |
高速安定性 | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | △ |
視界の広さ | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ |
解放感 | △ | △ | 〇 | ◎ | ◎ |
夏の快適さ | △ | △ | 〇 | ◎ | ◎ |
冬の快適さ | ◎ | 〇 | ◎ | △ | △ |
こんなこと言ってしまったら元も子もないですけど、バイクとの相性はそこまで気にしなくても大丈夫です。
その人の好みの差ぐらいです。
オフロードヘルメットでアメリカンに乗っても何も問題ないです。
あんまり見かけないですけどね…
しかし、安全性だけはしっかりと考えて選ばないと後悔することになってしまうかもしれないので、もし悩むようであれば迷わずフルフェイスを買ってください。
事故をおこしたときに一番生き残れる可能性が高いです。
もしものときに備えて安全性についてはしっかり考えていきましょう。
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安全性のことを考えると、やっぱりフルフェイスかな…
乗るバイクによって似合う似合わないとかあるの?
バイク用ヘルメットの種類を教えてください。